AFTCコンシューマーレポート

I.トピックス:新車・中古車関係の「保証」に関するトラブル
1.新車の「保証」に関するトラブル
 新車保証期間中の故障で有償修理となったケース

1)相談内容(一般消費者からの相談)




4年程前にディーラーから新車を購入した。先日、エンストしてしまったため、ディーラーに修理を依頼したところ、エンジンオイルのメンテナンス不良によりオイルが不足し、エンジンが焼きついたものであることがわかった。ディーラーでは、当方が定期的にオイル交換をしていなかったことや、オイル量をチェックするなどの日常の保守点検を怠ったことが原因なので有償修理になるという。新車保証期間内の故障なのだから、ディーラーは無償修理をするべきではないか。




2)ポイント




エンジンオイル量のチェックなど、ユーザーが日常の保守点検を怠っていた点
保証書において「適切な点検・整備、正しい使用・管理」等、使用者にも一定の責任が明記されている点




3)相談への対応




メーカーの新車保証期間内にエンジンが焼きつきを起こしたもので、相談者は保証による無償修理を要求しているケースです。確かに今回のケースはエンジンの故障ですので「5年または10万キロ」の特別保証の対象と考えられるものですが、保証書を確認すると、「適切な点検・整備、正しい使用・管理等がなされていないことに起因する故障の場合には、たとえ保証期間内であっても保証しない」旨が明記されています。今回、故障の原因はオイル不足でしたが、そのオイル不足を招いた原因が使用者のメンテナンス不良にあったとするならば、保証の対象には当たらず、有償修理となることが考えられます。




<販売店の注意点>




「新車保証」による対応を巡ってお客様とトラブルにならないよう、次の点に注意してください
1. 新車納車の際、お客様に新車保証の内容を説明し、ご確認頂くことが大切です
保証の対象や期間を巡ってトラブルになるケースがあります
2.
お客様にも適切な点検・整備、正しい使用・管理を行う責任があることを説明し、理解頂くことも大切です
お客様の誤った使用や管理により故障が発生し、保証の適用を巡ってトラブルになるケースがあります
3.
故障の内容が新車保証の対象にならない場合には、保証書等に基づいてお客様に十分説明し、ご理解頂くことが大切です
保証の対象にならない理由がお客様に十分伝わらず、トラブルになるケースがあります
4.
新車保証による無償修理を行う場合であっても、故障の原因と修理内容についてお客様への十分な説明が大切です
「修理をすれば、それで良し…」という対応によってトラブルになるケースがありあます






2.中古車の「保証」に関するトラブル
 保証を付けるための定期点検整備費用を別途請求されたケース

1)相談内容(一般消費者からの相談)




雑誌で「1年間の保証付き」の中古車を見つけ、販売店に出向いて商談したところ、担当者から「保証は無料で付いているが、保証を付けるためには定期点検整備を受けてもらうことが条件であり、その費用3万円は価格に含まれていないので別途いただきます」と言われた。保証は無料だが、そのための整備費用が別途必要というのはおかしくないか。




2)問題点




「保証付き」と表示しながら、保証を付けるためには定期点検整備費用が別途必要である点
定期点検整備を受けない場合、保証は付かない点




3)相談への対応




「保証付き」と表示された場合、販売価格に保証に要する費用が含まれていると理解されます。にもかかわらず、「保証を付けるための定期点検整備費用3万円が別途必要」という販売方法には問題があります。今回のケースで言えば、定期点検整備費用の3万円はあらかじめ販売価格に含めて表示すべきです。なお、公取協の表示ルール(自動車公正競争規約)では、定期点検整備を受けることが保証の条件となっている場合は、定期点検整備費用を販売価格に含めて表示しなければならないという考え方をとっています。




<販売店の注意点>




定期点検整備を条件とした「保証付き」で販売する場合には、次の点に注意してください
1. 「保証付き」とは、保証の費用が販売価格に含まれ、保証書が付いているものをいいます
定期点検整備の実施が保証の条件となっている場合は、定期点検整備に要する費用も販売価格に含めて表示してください(「整備あり(納車時)」の場合、販売価格に整備費用を含めて表示すること)
2.
「保証付き」とした場合の保証内容が「新車保証(保証継承)」である場合、販売価格に新車保証継承のための定期点検整備費用が含まれていなければなりません
3.
「保証内容」、「保証期間または保証走行距離数」を付記してください。「保証内容」において保証対象の記載がない場合には、「すべて保証」することになります
4.
購入者には「保証書」を交付してください






3.中古車の「保証」に関するトラブル
 「保証付き」なのに別途保証費用を請求されたケース

1)相談内容(一般消費者からの相談)




雑誌を見て気に入った中古車を探した上で、販売店に出向いて商談をした。雑誌には「全車保証付き」となっていたが、担当者から「車両価格とは別に保証費用として5万円頂きます」と言われた。当方は「保証付き」となっている以上、当然、車両価格に保証費用が含まれているものと思っていたので納得がいかない。このような内容を「保証付き」と表示しているのはおかしいのではないか




2)問題点




雑誌に「全車保証付き」と表示していながら、実際には「保証」を付けるには別途費用が必要である点




3)相談への対応




「保証付き」と表示されている場合、販売価格に保証に要する費用も含まれていると理解されます。これを商談の際に「保証費用として別途5万円必要」と説明した販売店の販売方法には問題があると考えられます。今回のケースでは、保証費用の5万円はあらかじめ販売価格に含めて表示すべきです。
 なお、公取協の表示ルール(自動車公正競争規約)でも、「保証付き」とは保証費用が販売価格に含まれているものを指します。




<販売店の注意点>




「保証付き」で販売する場合には、次の点に注意してください
1. 「保証付き」とは、保証の費用が販売価格に含まれ、保証書が付いているものをいいます
なお、「保証付き」とした場合の保証内容が「新車保証(保証継承)」である場合、販売価格に新車保証継承のための定期点検整備費用が含まれていなければなりません
2.
「保証内容」、「保証期間または保証走行距離数」を付記してください
「保証内容」において保証対象の記載がない場合には、「すべて保証」することになります
3.
購入者には「保証書」を交付してください