AFTCコンシューマーレポート

1.「カタログ表示との相違」に関するトラブル
 カタログには「本革シート」と表示されていたが
 「合成皮革」が使用されていたケース

1)相談内容(一般消費者からの相談)




新車購入に際し、カタログを見て「本革シート」が装着されているグレードを選んだ。その際、販売店の担当者にも「本革」である旨の説明を受けていた。ところが、納車されて間もなく、本革シートの脇の部分に縫製のほつれを見つけたため販売店に修理を求めたところ、本革を使用しているのはシートの座面と背面で、その他の部分は合成皮革であるということを聞いた。メーカーの相談窓口に確認したところ、合成皮革を使用している部分があることを認めた。このようなシートをカタログ上で「本革シート」と表示するのはおかしいのではないか。




2)問題点




カタログの内装を紹介したページ及び巻末の装備一覧には「本革シート」とのみ表示され、合成皮革の使用については触れられていない点
販売店の担当者もカタログ通り「本革」であると説明している点




3)相談への対応




カタログ等に「本革シート」と表示されていれば、すべて本革を使用したシートと考えるのが一般的ですので、カタログの表示内容や販売店の担当者の説明内容には問題があります。今回のケースのように合成皮革を使用した部分があるのであれば、その旨を明らかにしておく必要があります。




<会員事業者の注意点>




新車の装備内容について表示・説明する際には、次の点に注意してください
1.
「本革シート」に合成皮革を使用している部分がある場合には、カタログ等においてその旨を表示する必要があります
2.
カタログに記載された性能や装備内容等について的確に説明が行えることが重要です
販売担当者の商品知識の充実を図るための社内取り組みが必要です
3.
お客様からの装備内容等の問い合わせに、説明ができない(わからない)場合には、その場で即答せず、社内で確認の後、再度、お客様に説明することが重要です
お客様への説明方法についても社内で徹底することが大切です
【自動車公正競争規約との関係】
「新車の内容について、実際のものよりも著しく優良であると一般消費者に誤認されるおそれのある表示をしてはならない。
【規約第7条第7号】






2.新車の「燃費」に関するトラブル
 「燃費の良さがウリなのに実際の燃費が悪い」というケース

1)相談内容(一般消費者からの相談)




燃費の良いクルマに乗り換えようと思っていたところ、テレビコマーシャルで燃費の良さをウリにしているクルマを目にしたので、カタログの燃費も確認した上で購入を決めた。ところが実際に乗り始めると、燃費はカタログに載っている数値のせいぜい半分で、8km/lがいいところである。納得いかない。




2)問題点




テレビコマーシャルやカタログ等で「燃費が良い」ことのみをアピールしていた点
カタログに掲載された燃費と実際の燃費が異なる点




3)相談への対応




テレビコマーシャル等の広告宣伝やカタログに掲載されている燃費の数値は、国土交通省の審査値である「10・15モード燃費」に基づいて表示された参考値であり、その数値は定められた試験条件での数値であって、実際には走行条件等によって異なるものです(カタログ上の燃費表示には、数値は走行条件によって異なる旨の注釈が表示されています)。
なお、極端に燃費が悪い場合には、クルマの不具合も考えられますので、販売店に点検してもらうと良いでしょう。




<会員事業者の注意点>




「燃費」を巡ってお客様とトラブルにならないよう、次の点に注意してください
1.
カタログやテレビコマーシャルで燃費を表示して、燃費の良さをアピールしているものがありますが、燃費の数値は「10・15モード燃費」に基づく参考値であり、走行条件によって異なる旨の注釈が明確に表示されていないものが見受けられます
消費者の誤解を招かないよう明確に表示する必要があります
2.
商談時等において、お客様に燃費の説明を行う際には「10・15モード燃費」内容を十分に説明することが大切です
3.
カタログに記載された燃費は参考値であり、実際の燃費と異なることも説明し、お客様にご理解頂くことも大切です
【自動車公正競争規約との関係】
燃費の表示を行う場合は、公式テスト値及び公的第三者によるテスト値に限るものとし、必ずその旨を付記すること
ただし、その数値は、いつ、誰が、どこでも、そのまま出し得るものであるという誤解を招かないように表示すること
【規約第5条第4号】






3.中古車の「おとり広告」に関するトラブル
 「フェアの目玉車」がフェア当日に「売約済み」であったケース

1)相談内容(一般消費者からの相談)




中古車フェアの新聞の折込チラシに「フェアの目玉車」が載っていて、ちょうど当方が欲しかった中古車だったので、フェア当日、販売店のオープン前に店に電話連絡して確認したところ、その「目玉車」は既に売約済みだと言われた。納得いかなかったので理由を尋ねると、チラシ作成との関係で、このような場合もあると言い、当方に別の中古車を勧めてきた。このような広告は「おとり広告」なのではないか。




2)問題点




チラシ広告に「フェアの目玉車」と表示していながら、実際にはフェア前日に「目玉車」は売れてしまっていた点




3)相談への対応




「フェアの目玉車」と表示したにもかかわらず、フェア開催前に販売してしまったために、当日、販売することができなかった場合には、そのチラシ広告は「おとり広告」に該当すると考えられます。
したがって、販売店の広告内容には問題があります。




<会員事業者の注意点>




中古車フェア等において「目玉車」等を販売する場合には、次の点に注意してください
「フェアの目玉車」を販売する旨の広告を行った場合には、フェア開催当日に、その「目玉車」が販売できることが必要です。
【自動車公正競争規約との関係】
取引の申し出に係る中古自動車について、取引を行うための準備がなされていない場合その他実際には取引に応じることができない場合のその中古自動車の表示をしてはならない
【規約第15条第1号】






4.「納車整備費用」に関するトラブル
 「車検整備付き」なのに『納車整備費用』を請求された」ケース

1)相談内容(一般消費者からの相談)




雑誌で「車検整備付き」の中古車を見つけ、販売店に出向いて商談を行った。ところが見積書の内容を確認したところ、「車検整備付き」なのに「納車整備費用」として3万円が計上されていることに気がついた。担当者に確認したところ「当社では車検整備費用とは別に納車整備費用をもらっている」とのことであった。しかし、車検整備(24ヶ月定期点検整備)が付いているのに、さらに納車整備をするというのは、おかしくないか。




2)問題点




「車検整備付き」販売であるにもかかわらず「納車整備費用」を請求されている点




3)相談への対応




「車検整備付き」や「車検付き」と表示した場合、販売価格に24ヶ月定期点検整備に要する費用が含まれていると理解されます。このような場合において、さらに、その他の整備費用をお客様に請求することはできません。販売店がお客様に納車整備費用として3万円を請求していることには問題があります。
また、納車点検やクリーニング費用を「納車準備費用」として請求するケースも見受けられますが、本来、それらは車両価格に含まれているべきものなので、支払う必要はありません。




<会員事業者の注意点>




整備を実施して販売する場合には、次の点に注意してください
「整備付き」とした場合には、整備費用は販売価格に含めて表示する必要があります。
「納車準備費用」として納車点検費用やクリーニング費用を別途請求することはできません。
自動車公正競争規約では、定期点検整備費用について、次のように表示することとなっています。
1.
「定期点検整備あり(済)」と表示する場合は、販売価格に整備費用を含めて表示すること
2.
「定期点検整備あり(納車時)」と表示する場合、
イ.
販売価格に整備費用を含めて表示する場合は、「整備費用が含まれている旨」を表示すること
ロ.
販売価格に整備費用を含めないで表示する場合は、「整備費用が含まれていない旨及び整備費用の額」を表示すること