公取協相談窓口からのお知らせ



ネットオークションのトラブルに関する相談が増えています!


相談事例
相談室に寄せられる相談の中でも、以下のような、インターネットオークションでの中古車購入に関するトラブルが増えています。

相談事例
  写真がたくさん掲載されていて、目立ったキズは無いと思い落札したが、写真に写っていない部分に大きなキズがあった。

  「修復歴なし」と表示されていた中古車を落札したが、近所の整備工場で「大きな事故をした修復歴車」であると指摘された。

  ネットオークションで落札した中古車の状態が走行距離の割には悪かったので、念のため、走行メーター管理システムで検索してもらったところ、「走行メーター改ざん歴車」であることが分かった。

  納車されてすぐに不具合が起きたので、出品者に連絡すると、『ノークレーム・ノーリターン』であるとして修理に応じてもらえない。

  中古車を落札後、代金を振り込んだが、商品が送られてこない。

  納車された中古車に不具合があったので記載されている電話番号に連絡したが、連絡が取れない。
矢印
相談から伺える主な問題点
1. 品質上の問題(キズ、故障、修復歴、走行距離計の改ざん等)があるにもかかわらず、出品者はその事実を隠して(又は偽って)出品しているケースが多くみられる

2. 落札後に品質上の問題があることが判明した場合であっても、出品者は一切対応しないケースが大半である
⇒『事業者が消費者を装って出品し、不具合等があっても一切対応しない(「ノークレーム・ノーリターン」)』など、事業者としての責任(売主の瑕疵担保責任※)を果たさないケースも多くみられます

3. 代金を振り込んだが、クルマが送られてこない等、出品者の信用度についても問題があるケースが多くみられる

売主の瑕疵担保責任とは、売買等の有償契約の目的物(この場合は中古自動車)に隠れた瑕疵(通常の消費者の注意をもってしては、発見できないような品質上の欠点)があった場合に、売主が買主に対して負う無過失責任のこと。中古自動車に例えれば、買主は売主に対し、無償修理を請求することができ、重大は不具合等により修理出来ない場合には契約を解除することができる。


消費者の皆さんへのアドバイス
インターネットオークションは、パソコンや携帯電話から簡単に申し込みができ、中古車を購入することができる(店頭まで行く手間が省ける)等のメリットがある一方、様々なリスクがあることも事実です。これらのリスクを理解した上で、慎重に判断することが必要です。

ネットオークションには、こんなリスクがあります
  購入前に中古車の状態を確認できない

  落札した中古車に品質上の問題があった場合や不具合が発生した場合も、「ノークレーム・ノーリターン」を理由として修理、返品(返金)等に応じてもらえないおそれがある

  保証等によって修理に応じてもらえる場合であっても、遠方である等の理由により、クルマを販売店に持ち込むことができず、修理してもらえないケースが多い

リスクを承知で購入する場合、少なくとも次のような点には注意しましょう
1.出品者について
・  オークション評価は必ずチェックするようにしてください!
もちろんそれだけで信用度を判断してはいけませんが、ひとつの目安にはなります。
・  また、携帯電話の番号を公開していたり、中古車を何台も出品・取引しているようであれば、その出品者は、まず、事業者であると考えられます。それにもかかわらず、「ノークレーム・ノーリターン」など、事業者としての責任を放棄するようなことを記載している出品者からの購入は控えた方がよいでしょう。

2.クルマの品質、アフターケアについて
・  商品説明や掲載写真をよく見て、気になるところ、写真では見えない部分がある場合には、質問、写真の追加などにより、納得できるまで確認してください。
・  また、商品説明を見るだけでなく、車両の品質や保証・整備等の販売条件について、メールや書面でもらえば確認も容易ですし、トラブルが発生した際の証拠にもなります。