AFTCコンシューマーレポート

I.トピックス:「走行キロメーター巻き戻し」に関するトラブル
1.「メーター交換車に巻き戻しの事実が判明した」ケース
1)相談内容(一般消費者からの相談)




販売店で中古車の商談をした。その際、担当者から当該車両はメーターの不具合によりメーター交換しているとの説明があり、交換前の旧メーターも見せてもらっていた。当方は了解した上で購入を決めた。ところが納車後、知り合いの販売店で、走行メーター管理システムで走行距離数をチェックしてもらったところ、過去のオークションに旧メーターの走行距離数を大きく上回る距離数で出品されていたことがわかった。購入したクルマを販売店に返したい。
なお、注文書を確認したところ、走行距離数欄には「走行距離不明」と記入されていた。




2)問題点




1.
メーター交換前の走行距離数の説明を受けていたが、実際には説明を受けた走行距離数を大きく上回っていた点
2.
走行メーターを交換したと説明を受けながら、注文書には「走行距離不明」と記載されていた点




3)相談への対応




販売店は、メーターを交換してある旨をお客様に伝えていたものの、メーター巻き戻し等の行為が行われていた事実については伝えていませんでした。購入した車両のメーターが巻き戻されていることは、そのことに気づかずに購入したお客様にとって「錯誤無効※」となり得ます。したがって、お客様の返品の申し出には応じる必要があると考えられます。
なお、販売店がその事実を知らなかった場合であっても同様と考えられます。
※民法第95条「法律行為の要素の錯誤」…メーター巻き戻しの事実を知っていたなら買わなかった




<販売店の注意点>




1.
走行キロメーター巻き戻しの疑いに気づかずに販売することのないよう、走行メーター管理システム※を利用するなど、仕入れた車両の走行キロ数を十分にチェックする必要があります。
※日本オートオークション協議会が運用管理しているシステム
2.
巻き戻しの疑いがある場合には、公正競争規約に基づく表示を行い、お客様にその旨を説明して販売する必要があります。
3.
公取協会員販売店がメーターの不具合等により自社でメーターを交換した場合には、展示車及び注文書に「交換前・後の走行距離数」を表示するとともに、コンディション・ノート等の書面により「走行メーターを交換した旨」及び「交換前・後の走行距離数」を表示し、走行メーター交換車シールを車両に貼付する必要があります。
4.
走行メーター巻き戻しのトラブルが発生した場合には、速やかに対応する必要があります。なお、走行メーター巻き戻しの事実を知らずに販売した場合であっても、販売した責任を問われることになります。